フライング起業物語

フライング起業物語 9 〜作戦変更〜

2016/09/06

月の利益が20万を超えるぐらいの頃、としぞーはある問題に直面していた。

 

アルバイトもほとんどする必要がなくなっていたので、
自分のビジネスに当てられる時間はかなりあったのだが、
それでも、朝から夜遅くまで働いていないと、
収入をキープするのが難しい状態だったのだ。

 

起業したからには、50万とか100万とかの収入が欲しかったのだが、
この状態だと、どうしても人を雇う必要がある。
 そうすると、逆に50万以上の収入を得る事は非常に難しく思えた。

 

ネットで仕事の効率化を調べるも、

『外注』

『外注』

『外注』

のオンパレード。

 

とてもじゃないが、外注をする様な状況でもなかったので、
どうにも動けない様な事態が続いていた。

 

通常、ヤフオクでの販売で労力がかかる事と言えば、

・出品

・取引連絡

・発送

この3つであるが、彼が一番ネックにしていたのは

『出品』

の作業だった。

 

一口に出品と言っても、

・撮影

・商品説明の為の商品リサーチ

・価格調整

などなど、色々と気を使わなければいけないところがあるわけだ。

 

更に当時のリサーチ方法だと、同じ商品を何回も売る。という事が
あまりなかったため、仕入れたら仕入れただけ出品の労力が
重くのしかかってくる状態だった。

 

同じ商品を繰り返し売るだけであれば、出品の作業は
格段に楽になる。

 

どうにか、そのような状況にならないものか。

としぞーは悩んだあげく、2つの方法をとる事にした。

 

つまるところ、『同じ商品を何回も売れない』という事は
商品が値下がりが発生しているからという事になる。

商品が何故値下がりするのかと言えば、
競合が多い商品を取り扱っているからである。

 

そこを考慮し、考えたのが以下の2つ。

1つは『足の遅い商品を取り扱う事』

当時は資金繰りの観点からも、商品は1ヶ月以内に売れるように
していたし、基本的には1円出品で1週間以内に売り切っていた。

 

これを、即決価格での出品に切り替え、
なかなか売れないが、利益率の高い、競争の少ない商品を
仕入れるようにする。というもの。

もう1つは『ノーブランドの商品の発掘』

 

基本的に、メーカー品や有名な商品は競合が集まりやすい。
仕入れた時はその商品を出品している人間が2、3人だったものが
出品時には10人になっている様な事など、頻繁にあった。

逆に、ブランドに頼らない、『デザイン』や『価格』や『めずらしさ』
に特化した商品というのは、競合が集まる事が少ないのである。

 

今流行の『中国輸入』はその辺りを最大限に活用したビジネスだと
言えるだろう。

この2つの方法で、同一商品で繰り返し利益を上げていく作戦に
切り替えていった。

 

結論から言うとこの作戦は失敗に終わる。

 

メリットだけを見ると、魅力的であるが、
当時はそこに潜むデメリットに気づく事が出来なかったのである。

 

フライング起業物語 10 〜作戦失敗〜 に続く

 

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