輸入ビジネス小ネタ

逆輸入の日本製品が危ない理由

2017/06/23

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ここ最近、日本製品を海外から輸入しているセラーが
アカウント停止になるケースがかなり増えています。

そもそも、日本の製品を海外から輸入して利益が出る。
ということ自体が理論的にはおかしいのですが、
今回はその仕組みと、危険性について記事にしようと思います。

あくまでもどんな商品を取り扱うかは自己責任ですが
ぜひリスク管理の参考にしていただけると幸いです。

 

 

 

逆輸入の日本製品の定義

 

 

ここで言う日本製品とは、単に日本のメーカーの商品。
と言うわけではなく、日本で流通している状態の商品を
海外から輸入すること。の意味です。

 

両者がどう違うかと言うと、
例えば日本のメーカーが海外流通用に販売している商品の場合。

 

この場合はパッケージももちろん海外仕様ですし、
バーコードもその国のものになっているはずです。
ですから、主要なターゲットはその国に住む人たちになります。

そのような商品を輸入して日本で販売すること。
これはなんの問題もないですし、それで利益が出ることも多くあります。

 

 

しかし、今回解説したいパターンはそうでなくて
『日本用にパッケージされた商品を海外から輸入してくる』
パターンになります。

 

ですから、当然パッケージは日本語表記ですし、
多くの場合JANコードが付与されているはずです。
そのような商品がなぜか海外で流通していて、
更に不思議なことにそれを仕入れて日本で売ると利益が出る。
こんな状況がまれに存在するわけですね。

これ、冷静に考えると変じゃないですか。
仮にその商品が本当に日本で流通しているものであれば、
海外に売っている時点でその商品は『輸入品』になります。
海外の方が日本から該当商品を輸入して販売していると言うことです。
ここまでは良いです。普通にあり得ることです。

 

ですが、それを仕入れて利益が出る。
そのことがおかしいんですよね。

 

日本から商品を輸入して販売するわけですから、
普通だったらまず間違いなく利ざやを乗っけて販売します。

仮にその商品が日本で1000円で販売されていたとして、
すると海外で販売する際には1500円とかで売るわけです。
それを仕入れてまた日本で売るためには2000円以上で販売する必要があり、
もともと日本で1000円で買えるものを2000円以上で売れるのかって話にもなりますし
だったら最初っから日本で買った方が利益率が高いじゃん。と言う話でもあります。

 

では、なぜそのような理屈が通ることがあるのでしょうか?
大きく2つの理由がありますので、一つずつ解説をします。

 

 

 

海賊版であるパターン

 

 

一番ダメなやつです。

 

そもそも、偽物だから安く売っているだけだった。
やっぱり今でも日本ブランドは一定の信頼がありますので
それに乗じた偽物品は後を絶ちません。

 

コピー品を大量生産して、卸をしている業者も未だにあります。
そりゃ、安く販売しても自社生産ですから利益が出ますよね。

こういった商品を扱っている場合、真贋とかではなくて
完全に商標権違反になりますから、アカウント停止に一発退場もありえます。
というかグレーではなくてブラックです。犯罪の一端を担っていることになります。

 

仮に知らずのうちにそういった商品を扱ってしまっていた場合は
罪に問われることはまずありえませんが、
こちらの事情を慮ってくれるほどAmazonは優しくないですから
普通にアカウントを飛ばされます。

 

まぁこの辺りはみなさん気を使っているはずですから
大丈夫だと思います。
商品を見れば明らかに偽物だとわかるケースがほとんどですからね。

 

ややこしいのはもう一方の理由の方です。

 

 

 

工場から流れてきた商品の場合

 

 

例えば、タカラトミーがトミカを生産したいと思うとします。
生産ラインは中国にありますので、中国の向上に1000個の発注をしました。

 

中国の向上サイドからすれば、1000個作るのも2000個つくるのも
たいして労力は変わりがありませんので、
いっぺんに2000個の生産をしてしまいます。
(この時点で規約違反です)

そして、タカラトミーに1000個の商品を納品します。
すると、向上サイドに1000個分の商品が残りますよね。

 

そういった商品をメーカーには無断で流してしまうのです。

 

メーカーが商品を販売する際には、単に原価がどうとかでは
利益の計算はできません。
そこに膨大な広告費や人件費がかかってそれでやっと利益を取っているのです。
ですから、仮に1500円で売っているトミカだとしても
おそらく工場での生産にかかるコストは100円を切るとかそう言うレベルでしょう。
そこからいろんな出費があって、最終的に売上高利益率15%とかに落ち着くわけです。

 

なので、単に作って流すだけだったらかなり安く流しても
大きな利益が取れるわけです。

 

そのような商品を現地の卸業者などが買い取り、ebayなどに出品をします。
ここではじめて我々の目にとまるわけですね。
当然、業者はどんどん商品を捌きたいわけですから、
格安でその商品を販売します。(それでも利益が出るので)

僕らから見ると、日本でバカスカ売れている商品を
格安で購入できるわけですから、非常に良い商品に見えるわけです。

 

偽物の場合と違って厄介なのが、
商品自体は完全な状態であると言うことです。

 

そりゃそうです。
メーカーに納品しているものと全くロットが同じなので
正規ルートを通ってきた商品と、流れてきた商品を見比べても
そこには毛ほどの違いもないのです。

 

本来、犯罪行為とまではいきませんが、メーカーからしたら
これをやられたらたまったものではない。という案件なので
メーカーも取り締まりをしたいところではあるのですが、
じゃあ実際にAmazonで売られているその商品が、
正規ルートを通った商品なのかそうでないのか。
ということを確認する術はほとんどないんですよね。

 

なので、これはグレーゾーンとして成り立ってしまっているルート。
と言うことも出来なくはないです。

 

実際にこういった商品を中心に扱っていて
稼いでいる方も中にはいらっしゃるかと思います。

自己責任の世界ですから、そこに対してどうこうと言うことは控えます。

 

が、現実問題として、そのような販売をしている方のアカウントが
ある日急にとまる。そのようなケースがポツポツと増えてきています。
なので、ある程度ご注意された方が良いかと思います。

 

また、最近急にある商品に対して出品制限がかかることが増えましたが
これらの商品は上記のような別ルートから流れてくる可能性が高い
商品であることが多いんですよね。

 

つまり、明らかにメーカーは裏で商品が流れていることを把握していて
Amazonにその圧力をかけている。
Amazonはじゃあそのときにどう言う対応をするかと言うと
個別の商品に対して出品制限をかけ、売りたいならば正規の仕入れルートから仕入れていることを
証明しなさい。と、こうなるのです。

 

僕的にはそのようなグレーに手を出さなくても
利益を出す方法はいくらでもありますから、
あえてそこばかりを狙う必要はないんじゃないか。
長く続けたいならば扱わない方が良いのではないか。
と思っていますけどね。

 

まぁ、自己責任ですので!

 

 

分かってやる分にはとやかく言おうとも思いませんが、
知らないで扱っていて、アカウント停止になったとかは可哀想なので
そう言う方への気づきになればと思ってこんな記事を書きました。

是非参考にされてください^^

 

 

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