欧米輸入交渉マニュアル

交渉をする際の心構えや考え方【欧米輸入】

2017/10/27

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ビジネスにおいて『交渉』はとても重要です。
セールスも交渉だし、人を雇うのも形を変えた交渉です。

 

しかし、テクニックに偏重してしまうと
意外とうまくいかないもので、
本当に大事なのは心構えや考え方だったりします。

 

今回の記事では、欧米輸入の交渉をするにあたっての
心構えと考え方について解説します。
国も人種も違いますから、そのあたりも含めて書きますので
ぜひ参考にされてください^^

 

 

 

基本的に売り手は商品を販売したい

 

 

まず一番大事なことはこれですね。

 

海外の小売店や卸、メーカーに交渉すると聞くと
『すごく難易度が高いのではないか?』
と腰が引けてしまう方も多いはずです。

確かに、一筋縄ではいかないことも多いです。
メールを何十件と送っているのに
一件も成約しないことも普通にあり得ます。

 

しかし、大前提として理解しておきたいのが

『売り手は商品を販売したい』

ということです。

 

一方通行で自分のことばかり考えていると
意外と盲点になってしまう部分ですね。

 

売り手もビジネスをしているわけですから
絶対に在庫は販売したいはずなのです。
それが大前提。

もちろん、大きな規模のメーカーや卸だと
小規模なセラーには売りませんよと
高飛車な態度をとったりもするのですが
それでも本心は商品を販売したいのです。

 

僕は元営業職ですが、
トップセラーと契約が全然取れない人の違いを
何回も見てきました。

その違いで一番顕著だったのが
『契約が取れると思っているか否か』
だったんですよね。

 

トップセラーは契約は普通に取れると思っているし
お客様も商品を欲しがっていると心から思っています。

契約が取れない人はそもそも契約なんて取れないと思っているし
お客様も商品を欲しくないだろうと思っています。

 

真実はどちらかはあまり関係なくて、
前者の姿勢の方が契約が取れるのです。

 

 

ですから、

『相手は商品を販売したいはずだから
交渉がまとまらないはずがない』

ぐらいに思っておくのが、精神的に良いですし
この場合はそれは真実ですからね。

 

まずは

『売り手は商品を販売したい』

これをしっかりと覚えておきましょう。

 

 

 

WINWINを意識する

 

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交渉ごとの基本ですね。

 

安く仕入れたい。
なるべく少量が良い。
あれもこれも欲しい。
配送方法はこれが良い。

 

自分本位の要求を突きつけるのは簡単ですが
あまりにわがまますぎると通る話も通りません。

 

あくまでもお互いビジネスでやっているわけですから、
こちらがメリットを受け取るならば、
相手にも相応のメリットを与えなくてはなりません。

詳しいテクニックは実際のメールテクニックの項で
解説しますので割愛しますが、
考え方として必ず『WINWIN』を意識しましょう。

 

基本的には交渉の際はこちらの方が企業規模が
小さい場合が多いでしょう。
ですから、金銭的にメリットを与えるのは難しいので
それ以外に時間や将来の展望などで
メリットを提示すると良いです。

 

良く言うのですが、交渉は恋愛と一緒です。
『この人と付き合いたい!』と思ったときに
我が我がでわがままに突進していったら
むしろ逆効果のこともあるじゃないですか。

ちゃんと相手のことを考えて、想像して、
喜んでくれることを繰り返して、
やっと土俵に立てる。そんな感じですよね。
(経験があまりないので知りませんが笑)

 

そのように考えると、送るメールなども
色々と試したいこと、改善したいことが出てくるはずです。

 

実際、交渉を長いことしていくとわかるのですが
最初はどんなに上手に交渉しても引き出せなかった条件を
数回取引をすることで先方から提案してくれることもあります。
(イメージでいうと、最初は10%オフでの取引だったのに
何回か取引すると向こうから急に20%オフで卸してあげるよ、
のように提示してくれることがあるのです!)
これも、行動を通じて先方にちゃんとメリットを
感じてもらえたからですね。

 

お互いが気持ちよく取引をするためには
どのようにしたら良いのか?
常にこれを考えることが大事です。

 

 

 

相手は人だということを理解する

 

 

これは交渉に限ったことではないのですが、
ネットビジネスでは特に意識をして欲しいことです。

 

ネットビジネスの場合、人と直接会わなくても
ビジネスが成立してしまいます。

それは素晴らしいメリットなのですが、
逆にその分人との繋がりが希薄になってしまう傾向があり
なんとなくこなしていると、
『画面の向こうに人がいる』ということを
忘れてしまったりします。

 

お客様も人だし、Amazonのサポートも人です。
同じように交渉相手も人なわけです。

当たり前のことを書いているように感じるかもしれませんが
これがなぁなぁになってしまっている方が
とても多く感じます。
(アフィリエイトとかだともっと顕著なのですが)

 

物販で言えば、多くの方は初めに単純転売から
ビジネスをスタートさせます。
それはとても効率の良いことではあるのですが、
数字とにらめっこになりがちな転売に慣れていくと
だんだんとそれが対人の商売だと見えづらくなります。

最初のうちは商品が売れると嬉しかったり、
評価をもらうともっと嬉しかったりしますが
その感情もどんどん薄れていきますよね?
この感覚を交渉にも当てはめてしまうとそれが
交渉時に滲み出てしまうため、上手くいかない傾向があります。
逆に、交渉がうまく言っている方はこの
『相手も人である』ことをしっかりと理解している傾向にあります。

 

交渉をする際には、なんとなく交渉するのではなく
画面の向こうに人がいて、
その人はどういう人で何を考えていて・・・
などのことをよくイメージすると良いです。

 

 

 

日本とは売り手の立場が違う

 

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日本では

『お客様は神様だ』

という言葉があるぐらい、
顧客の方が立場が強い傾向があります。
(最近はだいぶ緩和されてきていますが)

 

その文化の中でみんな育っていますので
海外に交渉する際にもそのような感覚で
取り組んでしまうことが多いでしょう。

 

しかし、海外ではその感覚はあまり通用しません。

 

売り手と買い手の立場は同等で、
(というかちょっと売り手の方が強い)
同じ目線でビジネスをすることがほとんどです。

 

ですから、それを知らないで交渉をしてしまうと
相手の立場の強さに面食らってしまうことも
あると思います。
(欧米の飲食店に行くと、すごくそれを感じますよね笑
日本すげーってなります)

ただこれは、相手が偉そうにしている。
とかではなくて、海外ではそれが当たり前なだけです。

 

この感覚になれることができないと
色々な部分で軋轢が生まれてしまう可能性があります。

 

ですから、海外では売り手の立場が強い。
ことを意識して交渉すると良いです。
しばらく交渉をしていれば自然とその価値観には
慣れることができます。

 

 

 

メールに対する感覚が違う

 

 

日本では取引先にメールを送る際には
できるだけ丁寧に送ることが求められます。

 

今でこそ、簡略化されてきましたが、
昔のメールテクニックの本にはメールの文頭に
必ず『最近○○ですが、いかがお過ごしでしょうか?』
のような枕詞を入れましょうと、書かれていたりします。

もちろん、相手を気遣ってメールの文面を作るのは重要ですが、
考え方を変えれば、メールは相手の時間を奪うツールですから
ある意味無駄にメールが長いのはむしろ相手にとって
迷惑以外の何物でもなかったりします。

 

そして、海外の方ほど、このような考えを持っています。

 

ですので、基本的にはだらだらとメールを書くのではなく
要件が明確にわかるメールを送った方が良いです。

 

仲良くなればその限りではないのですが、
特に最初の接触や、2度目のコンタクトなどでは
これを十分に意識してください。

 

過去に自分自身で、メールの返信率を検証したことがありますが
枕詞をつけてメールを送った場合と、
要件のみでメールを送った場合では、
メールの返信数に1.6倍の開きがありました。
(要件のみの方が返信が多かったです)

 

更に言えば、日本では『メールを無視する』ということは
よっぽどのことがない限りありえません。
(この辺りも最近変わってきていますが)
ですが、海外の場合は必要のないメールには
断りの返信も入れずに無視するのが普通です。

 

なので、できるだけ読んでもらえるようにシンプルな
メールを心がけることと、
返信がこなくてもいちいち落ち込まないようにしましょう。
無視で落ち込んでいたら心がいくつあっても足りません笑

 

交渉相手は

『メールを開いてくれない』
『メールを読んでくれない』
『メールに返信をくれない』

という前提で、どのようなメールを送るのかを
考えると返信率がぐっと高まると思います。

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

こうして記事を書いておいてなんですが、
このような心構えや感覚は、実際に交渉をしていれば
経験として勝手に身につきます。

なので、フラットに交渉を始めてしまっても
実際は何も問題ないのですが、
ある程度考え方を知っている状態でスタートすれば
多少はスムーズに進められると思いますので
それぐらいの意味で参考にしてください^^

 

最初はちょっと怖さとかがあると思いますが、
なれてしまえばなんでもないですからね。

ぜひ参考にしてください!

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