欧米輸入交渉マニュアル

単純転売マインドから脱却しよう【欧米輸入の交渉】

2017/12/09

Young businessman running in front of a wall with diagrams and data written on it.

 

 

交渉に取り組む方の多くが、
一番初めは単純転売からスタートしていると思います。

 

そこである程度結果を出すことができたので
交渉にチャレンジしよう!という流れがほとんどではないでしょうか?

 

その流れの場合、一つだけ障害になってしまうポイントがあります。
それが

『単純転売で上手くいくためのマインドが
必ずしも交渉でうまくいくそれとは同じではない』

というものです。

 

この記事ではそんな

『転売と交渉のマインドの違い』

について解説しようと思います。

 

 

 

単純転売と交渉の違い

 

 

まず、いくつか代表的な転売と交渉の違いについて
解説させていただきます。

*細かい違いなどは別記事でまとめていますので
そちらのご参考ください^^

 

 

 

 

売上を作るための商品数が違う

 

例えば、単純転売で10万円の利益を得ようと思ったら
そうですね。商品種類でいうと最低でも30種ぐらいは
必要ですよね。

単価によっては50種、100種と必要なケースもあります。

 

このように横展開になるのが単純転売の特徴で、
それがリスクの分散になるメリットでもあります。

 

 

一方、交渉の場合は基本的には縦展開です。

 

有力な商品の交渉が取れたら、その商品を
10個、20個、30個単位で購入していきます。
(ものによっては100個、200個)

そのため、場合によっては一商品。
多かったとしても三商品、五商品で
10万円の利益を達成できることが多いです。

 

そのため、1ヶ月に一商品ずつでも商品を追加していければ
1年で50万の利益を達成することも難しくありません。

これは転売には全くない感覚ですよね。

 

 

結果が出るまでのスパンが違う

 

輸入転売の場合、商品の仕入れをしてから
最短で二週間後ぐらいには商品が売れます。

言い換えると、今日したトライの結果を
二週間後には手に入れることができるわけです。

 

このサイクルが比較的早いので、
失敗するにしても成功するにしても
早めにその情報を得ることができて、
次のトライに活かすことができます。

 

 

一方、交渉の場合は商品選定をしてから
まずは取引先との交渉をしないといけません。
交渉が成約したら今度は支払いなどの条件を詰めて
やっと商品を購入することができます。

多くの場合は、それから荷物の準備が始まりますので
転売と比べて購入してから日本に荷物が届くまでの時間も
長くなります。

また、その商品を新規登録する場合は、
商品が到着してから写真撮りやページ作りを行い、
広告を回して初めて商品が売れます。

 

少なく見積もっても、
『この商品を売りたい!』と決めてから
一ヶ月ほどは商品を販売することができません。

 

そのため、トライエラーのサイクルが長くなりますから
転売と比べると改善をするポイントが少なくなります。
当然、キャッシュフローも重くなりますから
転売とは全く違った感覚を持つ必要があります。

 

 

データが確認できないことがある

 

転売の場合は、あらかじめ商品の売れ行きや価格変動のデータを見て
ほぼ確実な情報を収集してから仕入れができます。
これは最大のメリットですね。

ですから、大きな失敗も少なく、
つまづくことがないまま売上を伸ばしていきやすいのです。

 

一方、交渉の場合は、
まず第一に縦積みをするわけですから
一瞬のデータだけではなく時間経過を考慮した
売れ行きや価格変動の予想をしなくてはいけません。
ある程度までは詰められたとしても、
株などと同じように未来のことを完全に予想することはできません。

そのため、最初はテスト仕入れなどをして確認を重ね
情報を集めてから徐々にロットを増やすことが必要だったりします。

 

また、新規登録などを絡める場合は、
そもそもその商品のデータがないところからスタートします。
類似品の売れ行きや、市場の売上規模などを
総合的に判断して仕入れをするわけですが、
転売と比べるとかなり不確定な情報のまま仕入れをすることは
避けられないですよね。

 

 

 

100%の確信を得ることはできない

 

 

と、いう具合に転売と交渉では大きな違いがあります。

 

その中でも一番意識すべきなのは

『100%の確信を得ることはできない』

です。

 

転売の場合は、仕入れ前にほぼ100%の確信を持って
仕入れることができます。

売れているデータもしっかりと把握できるし、
競合の数の増減も確認できます。
また、大量に商品を仕入れるわけではないので
予測するのはせいぜいその先一ヶ月程度のスパンで良いわけです。

 

みなさん、まずは転売で結果を出そうと頑張ってきたわけですから
この『転売マインド』が染み付いてしまっています。
(悪いことではないです)

 

そのマインドのまま、交渉に取り組んでしまうと
どういうことが起きるか?

 

前述した通り、交渉の場合は100%に近い確信を持って
商品を仕入れることが転売に比べて難しいので、
いっぱいリサーチをしても確証を得られる商品がない

全然交渉の商品が見つからない!!

 

となるのです。

 

すでに交渉をしている方は、
きっと始めた頃にそういう時期があったと思います。

 

 

 

転売と交渉では必要なマインドが違うことを意識しよう

 

 

ですので、交渉を始める際には、
『転売のマインドと切り離して考える』
ことがすごく重要です。

 

それはキャッシュフローとか、仕入れの数とかでも
同じことが言えるのですが、
商品選定の段階からすでに始まっていますよ。ということですね。

 

言い方が少し難しいのですが、
交渉の商品選定は転売に比べて

『緩く』

て良いです。

 

雑とは違いますよ。
ちゃんと調査するし、思考もします。

 

しかし、ガチガチになるまで詰める必要はないですし
ある程度は遊びを持って商品選定をして良いです。

 

転売の場合は、仕入れて売るだけですから
技術介入の要素はほとんどないですが、
交渉の場合は、商品選定をしてから

・どう交渉するか?
・どう仕入れをするか?
・どう輸送をするか?
・どう販売をするか?

などで差別化を測ることができます。

 

 

そういう意味で、視野を少し広げて、
気持ち的にもおおらかな感じで商品選定をすると良いです。

 

 

実際、交渉を始めた際に

「どうも商品が見つからない」

というご質問をいただくことが多いです。

 

そんなときに、

「思い切って自身の好きな商品を探して
それを交渉しても良いですよ!」

とアドバイスしたりするのですが、
これが結構効果的だったりするんですね。

 

遠回しに「もっと緩くて良いよ」と言っているわけです。

 

ある程度交渉の経験がたまれば、
商品選定でつまづくことはなくなるのですが
(本当に経験って大事です)

 

最初のうちは、この記事で書いたことを意識してもらうと
良いかもしれません^^

ぜひ参考にしてください!

 

 

 

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