欧米輸入交渉マニュアル

スポンサープロダクトの利用方法と考え方【基本編】

2018/01/25

 

 

新規カタログ登録において広告運用は必須です。
(それ以外でも使えるのだけれども)

 

スポンサープロダクトは非常に奥が深く、
商品の露出をあげるだけではなくて、
商品ページの作り込みや、SEO対策にも利用できます。

 

この記事ではそんなスポンサープロダクトの
基本的な利用方法と、考え方について解説したいと思います。
ぜひ参考にしてください( '-' )

 

 

 

スポンサープロダクトとは?

 

 

スポンサープロダクト(以下SP)とは平たく言うと
『Amazon内広告』です。

 

AmazonではA9という検索エンジンで
商品ページのランク付けをし、
そのランクによって検索結果を表示させています。

 

通常はその結果に応じて商品一覧が作成されるのですが、
SPを利用することでSEOには関係なく
商品を検索結果に表示させることが可能です。

 

 

SP

 

 

上記の画像のように、
『スポンサープロダクト』という項目にて
商品が表示されていますよね。

 

 

また、以下のように商品ページにも
表示されるケースがあります。

 

 

SP2

 

 

このようにして、露出を強制的に増やすことにより
商品ページのアクセスを伸ばし、
商品の売れ行きを増やすことを目的に運用するのです。

*少し前までは、SPを運用しても
検索結果の一番下に表示されるだけでしたが
最近になって検索結果のトップにもSPが表示されるようになりました。
Amazonも相当広告収入に力を入れているようです。

 

それぞれのキーワードで入札制になっており、
人気のワードでは広告単価が高くなり、
不人気ワードではそれが逆になります。

 

色々とAmazon内を検索して回ってみてください。
多くのワードに広告がかけられていることがわかると思います。

 

 

 

運用の仕方

 

 

SP運用の仕方自体はものすごく簡単です。
使い方には技術がいるのですけどね。

 

5000円分無料キャンペーンなども
定期的に行われていますので、
自社製品、相乗り商品問わず、
まず実際に使用してみることをオススメします。

 

使い方を簡単に解説します。

まず、セラーセントラルの『広告』のプルダウンにある
『セラー広告』をクリックします。

 

SP3

 

続いて『キャンペーンの作成』をクリックします。

 

 

SP4

 

 

必要項目を記載します。

 

ここで『オートターゲティング』と『マニュアルターゲティング』を
選択できるようになっていますが、
最初はオートターゲティングを選択しましょう。
(後ほど解説します)

 

選択したら『次のステップに進む』をクリックします。

 

 

SP5

 

 

広告をかけたい商品を選択します。
商品名やASINで検索をするようにしましょう。

 

選択すると、自動的に入札額が表示されるはずです。
ここはいじらなくて良いので、
このまま『入稿』をクリックします。

 

これで、該当商品においてオートターゲティングのSPが
回り始めます。

 

操作自体は簡単ですよね?

 

 

 

広告の経過を確認する

 

 

広告を運用し始めて数日経ったら、
実際にその広告がどのように動いているか確認しましょう。

 

先ほどと同じように『セラー広告』のページを開きます。

 

 

SP6

 

 

上記のような画面が表示されます。

 

設定したキャンペーン名が表示されていると思いますので
そのリンクをクリックすると、
広告グループごとの詳細が確認できます。

 

 

SP7

 

 

 

・インプレッション

→その広告が何回表示されたかの数字です。
SPはクリック課金の広告なので
表示されただけでは広告費はかかりません。

 

・クリック数

→実際に広告がクリックされ、
商品ページに訪れた人の数です。
この数には課金がされています。

 

・広告費用

→指定期間中に使用した広告費です。

 

・売上

→広告から上がった売上金です。
広告外からの売上は含みませんのでご注意を。

 

・ACoS

→売上と広告費の比率を表す数字です。
広告費用/売上×100で算出しています。
数値が低いほど広告対効果が高いと判断できます。

 

 

 

ざっくりとですが、このような形で
広告運用の経過が確認できます。

 

クリック数/インプレッション×100

で、広告表示に対するクリック率がわかりますし、

広告費用/クリック数

で、1クリックあたりの平均単価を割り出せます。

 

最初のうちは、定期的にこの画面を眺めるだけでも
色々なことがわかるし、楽しいと思います。

 

さらに詳しい数字を確認したい場合は、
右上にある『検索キーワードレポート』のリンクから
レポートをダウンロードするようにしましょう。

むしろ、広告運用をする最大のメリットはそのレポートにあります。
(別記事で利用法を詳しく解説する予定です)
今回はその活用法は割愛します。

 

 

 

オートターゲティングとマニュアルターゲティング

 

 

SPの中には『オートターゲティング』と『マニュアルターゲティング』
の2種類が存在します。

 

『オートターゲティング』はAmazonが商品の情報から
自動的にキーワードを抽出し、
関連性が高いキーワードにて広告を掲載する仕組みです。
この『自動的に』を行ってくれる機能が非常に精巧で
もれなく広告を掲載することができます。

しかし、無駄なキーワードが商品ページに存在していると
そのワードも拾って表示してしまいますので
場合によっては広告費の無駄遣いにつながることもあります。

 

『マニュアルターゲティング』はオートの逆で、
全て自分でキーワードの設定をして広告掲載をする方法です。
そのため、費用対効果良く広告運用をすることができます。
しかし、キーワードの選定がうまくいかないと、
そもそもクリックが1件も来ないなど、
効果が薄くなってしまうことも多々あります。

 

両者とも、メリットデメリットがありますので
状況に応じて使い分けることが重要です。

慣れていないうちはオート限定でOKなのですが、
慣れてきたら積極的にマニュアルも使うようにしましょう。

 

 

ざっくり用途を分けるならば

 

『オートターゲティング』

→満遍なく露出させたいとき用
広告や商品需要のデータ収集用

『マニュアルターゲティング』

→費用対効果を高めたいとき用
データ収集が完了している必要あり

 

という感じですね。

 

 

 

マッチタイプについて

 

 

SPにおいてはキーワードに対しての『一致度』に合わせて
3つのマッチタイプが設定できるようになっています。

 

部分一致

 

設定したキーワードを含む、すべての組み合わせで
広告が掲載されます。
多少の『言葉の揺れ』も拾ってくれるので
他のマッチタイプに比べて検索ボリュームがかなり広くなります。

 

例 チョコ プレゼント

広告表示例
『チョコ バレンタイン』『バレンタイン プレゼント 本命』
『チョコ ダイエット』『人気のチョコレート』

 

 

フレーズ一致

 

設定したキーワードと同じ語順にて検索されたときのみ
広告が掲載されます。
語順が入れからると掲載対象外になります。

 

例 チョコ プレゼント

広告表示例
『チョコ プレゼント バレンタイン』
『本命 チョコ プレゼント』

広告非表示例
『バレンタイン プレゼント』
『バレンタイン プレゼント チョコ』

 

 

完全一致

 

指定したキーワードの組み合わせと順序、
どちらも完全に一致したときのみに広告が表示されます。

 

例 チョコ プレゼント

広告表示例
『チョコ プレゼント』

それ以外は広告非表示

 

 

オートターゲティングでは
マッチタイプの選択ができませんので、
すべて部分一致での出稿になります。
(実際はそれによって良いデータが取れるわけですが)

マニュアルターゲティングの際には
キーワードごとにマッチタイプの設定ができます。
用途に合わせて選ぶようにしましょう。

 

 

 

予算について

 

 

SPを回す際には、二つの予算を設定する必要があります。

 

一つ目が『一日の予算』です。

一日単位でどこまで広告を表示させて良いか?
を決める予算ですね。
設定した金額に広告費が達した場合は
以降その日は広告が表示されなくなります。

あまり広告費を使いたくない際には
上限を設定するようにしましょう。

逆に、どんどん商品を売りたい場合、
かつ広告対効果が良い状態ならば
なるべく高い価格を設定するようにしましょう。

また、データ収集の意味でSPを回す際には
データの量が少ないと検証ができませんから
最低でも一日1000円は広告費をかけるようにした方が良いです。
(これでも少ないぐらい)

 

二つ目は『入札額』です。

1クリックあたりの単価を設定する項目ですね。
設定の際に『推奨額』が表示されていますので
基本的にはそれに従えば問題ないでしょう。

あまりにも入札額が低いと、
良いキーワード設定をしていても
クリックがもらえないので
ケチって安くしないほうがよろしいと思います。

 

 

 

スポンサープロダクトに対する考え方

 

 

前述しましたが、最近はSPの露出位置が増加するなど、
AmazonとしてもSPを推しているように見受けられます。

 

また、一昔前に比べて明らかにキーワードごとの
入札単価が高騰していて、
SPを使うセラーが増えていることも確実でしょう。

 

そんな中で、

『SPを使えばなんでも売れる』

時代は終わりを迎えました。
(昔はSP使えばなんとかなった笑)

 

ですから今は

『SPによって売れ行きを増加させる』

使い方は非効率になっています。
相当キーワードを工夫して広告運用するか、
ニッチな商品を扱うなどしないと
SPを回し続けて理想の利益を得ることは難しいです。

 

じゃあSPは使い物にならないのかというと
そんなことはなくて、
まだまだ使える機能ですし、
むしろ使わないといけない機能です。

 

SPに対する基本的な考え方としては

・商品ページ作りのデータ収集としてのSP

・商品の初動を作るためのSP

この辺りが重要です。

 

これらを実現させるためには、
ある程度のSPに対する理解が必要です。
(別記事で詳しく解説します)

 

ただ、いきなりそのレベルの話を聞いても
理解が難しいはずです。
ですから、まずは基本的なところを押さえて
実際に簡単に使ってみることをオススメします。

 

広告使って商品が売れると嬉しいですよ!
まずはそんな経験をしてみてください^^

 

 

 

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