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仕入れ方法から見る個人物販業界の相関図

2020/03/04


お疲れ様です。
としぞーです。

 

今回は仕入れ方法から見る個人物販業界の相関図について
解説をしていきたいと思います。

 

昔からずっと、個人物販業界の相関図を作りたいと思っていたんですけど
分岐が多すぎて全然ひとまとめにならないんですよね。
で、仕入れに着目してカテゴライズすればそれなりにうまくいくんじゃね?
と考えまとめてみたら、それなりにはまとまりましたので
解説させていただきたいと思います。

 

個人物販業界にそろそろ10年いることになりますし、
そのうち8年ぐらいは様々な方の業界話を聞いたり目にしたりしてきているので
それなりに全体像を把握している方だと思います。

 

今のビジネスとその周辺のビジネスの関係性を理解することで
今後の方針に少しでも役立ててくだされば、と思います。

 

もちろん、解説内容からは外れるケースも多分にあると思います。
ただそこまで考慮するとこんな解説できませんので、
ある程度平均をとり、省くところは省いた説明になることをあらかじめご了承ください。

 

 

 

全体図

 

 

全体図としてはこんな感じです。

 

 

まずは細かいところから説明していこうと思います。

 

 

多くの場合、個人物販に参入して初めて取り組むビジネスは『転売』です。

 

ここでいう転売は『リサーチの技術のみを利用して仕入れをするモデル』と定義します。
転売には大きく分けて4つの種類が存在します。

 

国内転売、欧米輸入転売、中国輸入転売、輸出転売

 

ですね。

 

 

そしてそれぞれに有在庫モデルと無在庫モデルが存在し、
そこからさらに仕入れ先プラットフォームによって細分化されます。

仮に仕入れ先プラットフォームが5つずつあったとすると、
それだけでも組み合わせが40種類あることになりますので
全部挙げていたらきりがありませんね。

 

では、これらの4つのモデルを起点にビジネスモデルの進化を見ていきましょう。

 

 

 

中国輸入

 

 

最初のうちはアリババやタオバオから商品を仕入れ、
それをAmazonやメルカリで販売する転売からスタートします。

 

王道はAmazon販売なのですが、近年はメルカリを主戦場に
販売する方も増えてきている印象です。
一番アカウントリスクが高いビジネスモデルではありますが、
その分利益率も高く、小資本でそれなりの利益を得られることにメリットがあります。

 

基本は有在庫にて行う転売なのですが、
無在庫中国輸入も存在します。

 

中国転売である程度結果が出ると、次に簡易OEMに移行します。
すでにAmazonなどで販売されている商品をアリババなどで見つけ、
その商品を仕入れ、タグやシールなどを付けて販売します。
それによって競合とは違うページで販売を展開することができますし、
相乗りが来づらくなります。

ちょっと話がそれますが、
この業界でOEMやODMと呼ばれているニュアンスが
本来のOEMODMとはかなりかけ離れたものになっています。
それについては以前の動画で解説しましたので
そちらをご参考ください。


 

今回はそれを踏まえた上で、業界の慣習に倣って
OEMとODMと言う単語を使いつつ説明をします。

 

閑話休題

 

とは言え、絶対に相乗りがこないわけではないですし、
商標権を主張できるかというと微妙なところでもあるので、
簡易OEMである程度自信がついたら、
普通のOEMに移行します。

 

元々存在する商品に自社のロゴを入れたりパッケージ化することで
いよいよ相乗りが現れないフィールドでの戦いが始まります。
とは言え、相乗りは現れなくても競合は現れます。

そもそもが誰でも作れる商品なわけですからね。

 

ですので、ここでそれなりに結果が出ると、
今度はさらに手の込んだOEMに移行するわけです。

ここまでくるともはややっていることはメーカーと同じで
販売手法も様々なバリエーションが必要になります。

 

クラファンをはじめ、SNSも使うだろうし、広告も使うだろうし。
後ほどまとめますが、売上規模も相当大きくなっているはずです。

 

現状、個人ビジネス業界での一つのゴールとして
君臨しているビジネスモデルですね。

 

 

 

 

欧米輸入

 

 

主に販路はAmazonとヤフオクです。

 

8割方Amazonで販売されていますが、
ebay仕入れのヤフオク販売などはいつの時代もあんまり競合がいなくて
10万20万稼ぐには意外と穴場だったりします。

 

仕入れ先に関しては主要な仕入れ先はアメリカのAmazonとebay、
場合によってはウォルマートやディズニーストアのような
ネットショップから仕入れることもあります。

ヨーロッパからの仕入れもそれなりに人気で、
特にヨーロッパAmazonからの直送モデルに取り組んでいる人は多いです。

 

最近では、欧米だけではなくて
オーストラリアから輸入したり、韓国から輸入したりなど
様々な仕入れ先が開拓されています。

 

 

また、無在庫も人気です。
中国転売の無在庫と違い、商品に明確な型番などがあるので
ツールと相性がよく、無在庫転売用のツールがガラパゴス的に進化しています。

 

輸入転売である程度の結果が出ると、
今度は交渉系に進化します。

 

間にネットショップへの交渉や、ebayのセラーへの交渉などを
挟むこともあったりしますが、
最終的には海外メーカーや卸問屋への交渉がメインになります。

 

転売においてはどうしてもアカウントリスクがついて回りますが、
メーカーと直接繋がることによって
アカウントリスクを限りなく減らすことができます。
また、仕入れモデルも縦積み型になりますので、
時間あたりの仕入れ量が増える傾向にあり、より大きな売り上げが期待できます。

 

 

そうして交渉を繰り返しているとあるときチャンスがやってきます。
それが総代理契約です。

 

メーカーと直接やり取りしていると言っても、
他にもやり取りしているセラーがいるわけで
相乗りから脱却できるわけではありません。

 

そのため、最終的にはメーカーからの販売権を独占したいわけですね。
総代理契約とは、そのメーカーの商品の日本における流通を
全て担う契約ですから、このポジションを掴めばその商品において
相乗りに悩まされることはかなり少なくなります。

 

しかし同時に、メーカーからしたらその企業に全ての流通を任せるのに
それなりのメリットが必要ですから、
販売ノルマなどがかなり厳しくなります。

 

多くの場合、その販売ノルマを達成するためには
Amazonの販売では足りないので、
その他の販路、または今まで必要なかった宣伝なども求められます。

 

非常に高度なビジネスとなりますが、
その分成功したときのリターンはとても大きいです。

 

また、輸入総代理という響き自体に魅力がありますので、
そういう意味でここを目指している人も多いですね。

 

 

 

国内

 

 

圧倒的にプレイヤーが多いのが国内転売です。

 

せどりというビジネスモデルはもはや日本国民のほとんどが知っている
ワードではないでしょうか。

 

個人的な感覚ですけど、

輸入系プレイヤーを10とすると
中国系プレイヤーが40、輸出系プレイヤーが8、
国内系プレイヤーが150。

ぐらいの差があると感じています。

 

 

情報発信者の量と規模を見るとなんとなくわかりますね。

 

 

それほど人を集める要因はやはり障壁の少なさでしょう。

変な話お金を握り締めて家電量販店に行けば
その瞬間から仕入れができるわけですからね。
インスタントさも相まって参入しやすいビジネスと言えます。

仕入れ先としてはこれまた多岐にわたっていて、
古くはブックオフ、家電量販店や大型ディスカウントショップなど
店舗にて仕入れをするケースもありますし、

楽天などのプラットフォームから仕入れをする電脳せどりも存在します。

 

最近では、楽天などのポイントや、pay系サービスのキャッシュバックを利用して
その返還率で稼ぐ手法なども日進月歩で進化していて、
多くのセラーを魅了するとともにたまに叩かれています。

 

話題にもなりやすく、障壁も低いため、
競合過多になりやすく、競争は常に激しい印象です。

 

 

国内転売でそれなりの結果を出すと、
交渉系に移行する方が多いですね。

 

自然な流れとしては、
店舗での仕入れから、その店舗に交渉してまとめ買いする。
などがありますので、それを経由することもありますが、
輸入同様、最終的には国内メーカーや問屋との直接取引に落ち着きます。

 

2019年はまさに国内メーカー交渉が大流行した年でして、
2019年初頭と年末ではその環境が大きく変わりました。

しかしながら今でも安定して稼げるリスクの少ないビジネスなのは変わりないです。
その分、根性と社会性は必要ですが。

 

そして、国内交渉をしていると、
結構頻繁にOEMの提案と出会います。

『仕入れはさせられないけどOEMだったら良いよ』

このようなきっかけからOEMに進出するプレイヤーも去年あたりから
増え出した印象です。

 

特に激アツなのが食品、サプリメント系のOEMです。

 

輸入で同じことをしようとすると許認可にかなり時間とコストがかかるのですが、
国内で委託してしまえば、それらをケアする必要がなくなります。
(薬事法などの部分はケアは必要ですが)

そのような商品を作り、それをAmazonだけではなく、
様々なプラットフォームで販売する。
最終的には顧客の囲い込みをしてサブスクモデルで
定期購入をしてもらい安定収入を得る。

 

いわゆる『単品リピート通販』と呼ばれるモデルですね。

 

 

おそらく、現在の個人物販業界での最高到達点はここでしょう。
利益率、収益限界、必要な技術。
どれをとってもトップです。

 

億を稼ぐのならば、ここに到達しないといけませんね。

 

もちろん、成功させるためには仕入れの技術だけではなく、
ものを販売するに必要な考えうる全ての能力が求められます。
難易度は最高レベルですが、その分やりがいもあるモデルですね。

 

 

 

 

輸出

 

 

あくまでも個人的な感覚ですが
10年近く前から流行もせず廃りもせず、
安定して結果を出す人がいるビジネスです。

 

今回紹介した転売の中で一番参入障壁が高いのが輸出なので
それもあって爆発的に流行ることもないのだと思いますが、
今年以降は常に火がつく可能性があるビジネスだと思います。

 

顧客が日本人ではなくなる唯一のビジネスモデルなので、
なかなか参入するのに勇気が必要なのですが、
ここまで物販業界が進化してきて最近はいよいよ国内でやることが
少なくなってきたのもあって、
その後の伸び代を考えるともう輸出しか残っていません。

おそらくここ2年ほどで一気に参入者が増えるでしょう。

 

輸出転売に関しては有在庫もそうなのですが
無在庫が発展しています。

仕入れが国内で完結するので
無在庫がやりやすいんですね。

 

仕入れ方法に関しては国内転売とほとんど同じなのですが、
販売方法はAmazonとebayで大きく変わります。

 

特にebayにおいてはアンティーク品を高単価で販売するモデルが
もう何年も安定して成り立っています。

 

輸出転売で結果を出した人がそのまま移行するというか、
国内交渉で結果を出した人が販路を増やすために輸出を取り入れるパターンが
最近は増えていますね。正常な判断だと思います。

 

とはいえ、まだまだ他のビジネスに比べてノウハウも出回っていないので
もしかしたら一番開拓のしがいがあるポイントかもしれません。

開拓者マインドを持っている方にはとてもオススメですね。

 

同様に、PBを輸出することも今後は一般的になるでしょう。
単にAmazonなどに出品するだけではなくて、
キックスターターなどのクラウドファンディングに取り組む人も
実際に出てきています。

おそらく、単品リピート通販の覇権を揺るがすものがあるとするならば
ここだと思いますね。
潜在顧客が1億人と、70億人では規模が違いますからね。

 

 

 

こんな感じで、それぞれのビジネスにそれぞれのステップアップがあり。
その中で個々の環境と目的を考慮して選択をしチャレンジをするわけですね。

 

ざっくり線引きをすると、

粗利益の分布でいうとこんな感じですね。

 

 

転売系では10万〜30万が平均で、
交渉系に移行すると100万も狙える。
PB系までたどり着けば300万程度まで可能性があるし、
販路を増やして1から商品の販売ができるようになると
その上もいくらでも狙えると。

 

Amazon販売において新規ページ作成が必要になるのはこのライン。
並行してSPの知識が必要なのも同じ範囲ですね。

 

 

クラウドファンディングが視野に入るのはこの範囲。

 

最近はメーカー交渉系の方がリスクが少なくて人気がある印象です。
もしくはメーカー依存のOEMか。

 

 

他販路の重要性が増すのはこのライン。

 

とはいえ、他販路展開が年々取り組みやすくなっていますので
このラインはどんどん下がっていくものと思われます。

 

 

個人的な意見ですけど、
このラインあたりまではセンスは一切要らないです。
誰がやっても量と継続でどうにでもなる。

 

 

一方この範囲を超えて上位のビジネスモデルになると
それなりに個々の能力やセンスに依存する部分が大きくなるので
より個人差が出てくるって感じですね。

 

クラファンレベル以上になると正直な話どうやっても結果につながらない人が
一定数出てくると思います。
もっと上に行けば尚更です。

 

 

でも、だからどうって話ではなくて、
それらを踏まえた上でどこに自分を落ち着かせるかを考えていけばいいわけです。

 

自分の能力と経験において現状どのレベルがどのビジネスがマッチするのか、
それらを試行錯誤しつつ、その上で複数のビジネスを持つのも視野に入れる。
そんな感じで安定させていけば割と幸せなんだと思います。

 

全員が全員、トップを目指して全員成功できる業界じゃないですからね。
でも、それぞれが自分のポジションを理解して積極的な妥協ができれば
大多数の人が食っていけるルートはあり得ると思っています。

 

今回は物販だけの話なんで、実際は他のビジネスも関連してきますし、
冒頭に喋った通り、かなり端折って解説しましたので
まだまだ細分化すれば色々な物販があります。

 

あくまでも一つのイメージとして
参考にしていただければと思います。

 

 

動画はこちら

-時短セミナー書き起こし, 物販ビジネスマインド