Amazonの『プロモーション管理』を使用することでカート獲得率と売上は上がるのか?
2016/08/31
Amazonのセラーセントラル内で
『プロモーション管理』という項目があることを
ご存知でしょうか?
まとめ買いに対する特典や、送料の設定など、
商品個別にも全商品にも簡単に設定ができる機能です。
基本的にはまとめ買いを促したり、
目立つために設定したりとそう言う使い方をするものですが
このプロモーション管理がカート獲得に使えないか?
ということで検証をしてみました。
今回はその結果と考察をまとめてみたいと思います^^
プロモーション管理とは
細かいことは他の記事で説明するとして、
セラーセントラルの『在庫』タブにある『プロモーション管理』
からいろいろな設定をすることができます。
今回は主に上記画像枠内の
『割引購入』について検証をしてみました。
『割引購入』をクリックすると以下のような画面になります。
この画面で、プロモーションの適応範囲や、
どんな割引をするか、期間はどのぐらいに設定するかなどを
設定することができます。
今回は商品のキャンペーンのような形で
割引を設定していったわけですが
使い方はかなりたくさんあって、例えば
クーポンコードもここで発行することができます。
30%割引のクーポンコードを発行しておいて
購入時にお客さんがそれを利用するとその時だけ
商品が30%割引になる。というような使い方もできます。
売れた商品にクーポンコードを同梱する。
評価依頼メールにクーポンコードを記載する。
などで、次回以降自分の店で商品を買ってもらう確率を上げたり、
考えれば面白そうな使い方がたくさん思いつくと思います。
検証方法
今回は
まとめて買うと100円割引
まとめて買うと10%割引
まとめて買うと20%円割引
まとめて買うと30%円割引
の4つの方法を試してみました。
これらの設定を施すことで、
果たしてカート獲得率に影響はあるのだろうか?
という実験です。
これらの設定を120商品に反映させまして、
各3日ずつ変化を観察しました。
ありがたいことに自主的にご協力してくださった方もいて
思ったよりも多くのサンプルデータが取れました。
さらに、まとめ買いの設定ですから、
カート獲得率だけでなく、顧客単価のアップにも
繋がる可能性があります。
2個目から安くなるならもう一個買っておこうかな?
というのはどんな場面でもあり得ることですよね。
僕はそういうのに弱いので、
冷凍食品が1個300円、5個で1200円とかだと
ほぼ100%5個買います笑
ですので、今回の検証によって
売上に変化があるのか?についても観察しました。
カート獲得率への影響
まず結果から書くと
100円割引→獲得率2%増
10%割引 →獲得率4%減
20%割引 →獲得率2%減
30%割引 →獲得率3%増
という結果になりました。
まぁ、どう考えても
『特に影響はなかった』
と考えるのが正しいっぽいですね。
すべて誤差の範囲ですし、
場合によっては獲得率が下がっているので
特にプロモーション管理によるカート獲得の
評価値は設定されていないようです。
試行量が少ないですから、100%ではありませんが
ある程度の判断をするには十分かと思いますので
僕はこの段階では『意味ない』と判断しました。
なんとなく、やっている間は
カートが取れている気がしたんですけどね・・・
売上への影響
一方、売上への影響は明らかな結果が見られました。
一人のお客さんが複数の商品を買ってくれた件数は
100円割引→0件
10%割引 →1件
20%割引 →3件
30%割引 →7件
となり、割引額が大きくなればなるほど、
複数買いをしてくれるお客様が増えていることが確認できます。
顧客単価を上げるという意味では、
プロモーション管理は効果ありということですね。
割引しているわけで、その分利益額は減りますが
顧客単価が上がるということは非常に重要なことです。
仮にAという商品が月に10人の方に買ってもらえる商品だとしたら
商品は毎月10個売れていきます。(当たり前ですが)
この潜在的な購買人口は滅多なことでは変わりませんので
10人に買ってもらっている状況を2倍にするというのは
非常に難しいことなんです。
ですが、10人の方が全員2個ずつ商品を買ってくれたら?
これは20人お客さまができたこととニアイコールです。
顧客の奪い合いではなくて、単価を上げるということは
ビジネスにおいて非常に重要な要素になります。
(いろんなビジネスを見てみると、あらゆるビジネスで
顧客単価のアップに苦心していることがわかります)
プロモーション管理にはその可能性が眠っている。
と言える結果になりましたね。
まとめ
カート獲得率が上がるかどうかが最大の焦点でしたが
意外にも売上アップの可能性あり。という結論になりました。
特に、消耗品などはまとめ買いがしやすいですから
この戦略が非常に有効なのではないでしょうか?
利益率にもよりますが、
ROIで30%以上の商品ならば
どんどんまとめ買い割引を設定していっても良さそうです。
この設定自体には手数料などはかかりませんから
まずは試してみるのもいいと思います。
このように、Amazonはいろいろな販売に関する
仕組みを提供してくれています。
それだけの機能をあのセラーセントラルで管理できるって
やっぱり見やすいUIを作るのが上手だよなぁ。
食わず嫌いをせず、
どんどん初めてのことにもチャレンジしていくと
良い方法が見つかるようになると思います!
ぜひこの方法も試してみてください( '-' )