欧米輸入交渉マニュアル

クーリエアカウントってなんだ?

2017/12/05

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交渉をしているといずれ出て来る単語

『クーリエ』

について解説をします。

 

知っておいて損はないので
ぜひ参考にしてください。

 

 

 

クーリエアカウントとは

 

 

『クーリエ』とは国際運送業者のことです。
(EMSだけは特殊なので省きます)

 

フェデックスやDHLやUPSといった
業者のことですね。輸入をしていれば
必ず使ったことがあるはずです。

 

そして『クーリエアカウント』とは
名前の通り、『国際運送業者のアカウント』のことです。

 

メーカーなどと直取引をすると、
「クーリエアカウントを持ってる?」
と聞かれることがあります。

噛み砕いていうと
『国際運送業者と契約している?』
と聞かれているわけですね。

 

転売だとなかなか経験しないことですが、
直接取引になりますと、
こちらが用意した配送業者を利用することが
むしろ普通だったりします。

 

 

すでに多くの日本セラーと取引をしている業者なら別ですが
まだ日本との取引を(というか国外取引を)
行なっていないメーカーなどですと
そもそも『海外に商品を送る』ことに慣れていないというか
その準備が整っていないことも多いのです。
(つまり、高利益率商品を狙う手法や総代理の交渉などでは
このパターンになることが多いわけです)

 

 

例えば、あなたが日本で商品を販売しているじゃないですか。
で、いきなり海外から交渉のメールが来て商品を大量に卸すことになったと。
その際に、国内で販売して来ただけですから
どうやって海外に輸送すりゃいいんだ?ということが
ネックになってしまうと思うんですよね。
そんなときに先方から
「こっちのクーリエアカウントがあるから、
こっちで集荷の依頼とかもできるしレートも決まってるよ。
それで良いよね?」
と提案してくれたらありがたいですよね?

これの逆バージョンです。

 

 

まぁクーリエアカウントが必要な理由はこれだけじゃないのですが
わかりやすく説明すると、そう言う感じです。

 

なので、交渉をしている中で良く

『Freight : Collect』

と言う単語が出て来ます。
この単語自体の意味は『着払い』ですが
聞かれているのは
「着払いの口座を持っているか?」
の意味でして、要はクーリエアカウントのことなんですね。

 

このような話の流れになった際に、
クーリエアカウントを持っていないと
その交渉は頓挫する可能性が非常に高いです。

 

転売では全く必要のないクーリエアカウントですが、
交渉をする場合は必須だと思って良いですね。

 

 

 

クーリエアカウントの作り方

 

 

どのサイトでも同じなのですが、
ここではフェデックスを例にとって説明します。

 

フェデックスのHPに『新規お客様センター』と言うページがあります。

新規お客様センター

 

 

kurie

 

 

ここで『フェデックス・アカウントを持っていません』を選択し、

 

 

kurie2

 

 

『アカウントを登録する』をさらに選択すると
以下のような画面になります。

 

 

kurie3

 

 

作りたい方を選択し(多くの場合は個人でしょう)
クレジットカードの情報を登録したら、登録作業は完了です。

 

後日、少額請求(80円ぐらい)が決済されて、
確認完了という流れです。

 

簡単ですね。

 

 

DHLに関しても、登録事項を打ち込んで
普通に登録するだけでアカウントが作れます。

交渉に挑む方レベルの話ですから
わざわざ説明する必要はないでしょう。

 

ちなみに、DHLですと新規登録のページには
『法人のお客様しかアカウントを作れません』
と記載されています。

しかし、実際は個人でも作れるようです。
(作れたというご報告を数件いただいています)

 

どこのアカウントを取る場合にも言えることなのですが、
一番確実に、早くアカウントを作りたいならば
電話しちゃうのが一番です。

電話をして、サポートの方のガイド通りに従えば
問題なくアカウントが作れるはずですので
ぜひ試してみてください。

 

 

 

クーリエアカウントを作る利点

 

 

関税のアカウント払いができるようになる

 

クーリエアカウントを作ることによって
送料や関税、消費税をアカウント払いすることができます。
(クレジットカードでの支払いです)
アカウントを作らなくても関税などはクレカ払いができますが
送料も合わせてクレジットカードで払えるのはありがたいですね。

 

 

FBA直納ができる

 

海外から日本のFBA倉庫に直接納品できたらすごく楽ですよね。
クーリエアカウントを使うと、それも可能となります。

Amazonのラベル貼り付けサービスを利用するか、
現地でラベルを貼ってもらう必要がありますが
それさえクリアすれば直納できます。

そもそも、海外からの荷物を直接納品できない理由は
『到着時に送料や関税などの支払いが発生するため』です。
ですから、それらをクレジット払いできてさえしまえば
特に障害なく納品ができるわけです。

 

 

個別に送料の交渉ができる

 

 

国内でもヤマトや佐川、日本郵便と特約を結んでいる方は多いです。
場合によっては通常の送料の半分以下で契約している人も
少なくありません。

これと同じように、アカウントを持っていると、
送料の交渉ができるようになります。

 

国内の場合と同じように、ある程度の流通量を担保にしないと
交渉は成約しづらいですが、良い条件を引き出せれば
それだけで価格競争で優位に立つことができます。

交渉を始めたばかりの頃は難しいかもしれませんが、
月に数件直送を利用するようになったら
ぜひ交渉することをオススメします。

 

 

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