としぞーが大事にしている行動指針のエトセトラ
2017/07/31
人には必ず『行動指針』というものがあると思います。
それを言語化できるか、意識的にか無意識にかなど
違いはありますが、必ず何かしらの指針の元、行動しているはずです。
例に漏れず、僕自身もいくつかの行動指針を大事にしていまして
今日はそんなことを記事にしてみようと思います。
大きな決断から、細かい判断まで、
基本的には紹介をする行動指針に照らし合わせて行なっています。
この行動指針がしっかりと心の中に根ざしていると
多くの場面で『ぶれない自分』でいることができます。
ぜひご自身の行動指針と照らし合わせて、
違いや共通点などを探しながら読んでみてください^^
等価交換
世の中のあらゆる現象は『等価交換』で説明できると思っています。
僕の大好きな漫画『鋼の錬金術師』でも大きなテーマとなっているものです。
プラスがあれば必ずそれ相応のマイナスが存在する。
だから、プラスだけを追い求めれば何かを失うことになる。
これは自分の中でもそうですし、
社会全体でも同じことです。
例えば、ビジネスをして大きな利益を得るとします。
この場合、直接的でないにしろ、その分誰かが損をしています。
世の中どこかでプラスが発生した瞬間、同時にマイナスも発生しているのです。
簡単なところでいうと、なんでも良いのですがサービスを提供しているとします。
わかりやすく飲食にしましょうか。
提供側は料理を提供することによって、対価としてお金を得ます。
お金を得る代わりに、料理を失うという考え方もできます。
(複式簿記みたいなものです)
顧客から見れば、お金を失う代わりに料理を得ることになるわけです。
そして、料理のクオリティが低ければ顧客はお金ほどの満足を
得ることができないので、損をしていることになります。
その場合、提供者側はお金ほどのサービスをしていないので
コスト的に得をしていることになります。
この簡単なやり取りの中には『お金』というコストと
『料理』という価値で等価交換の式が成り立っているわけです。
価値の総量は変わりませんので、どちらかが得をする構図か
どちらもプラマイ0になる構図かの2つしか存在しません。
いわゆる『良いビジネス』とは、
このプラスマイナスの均衡が取れている状態のことを
指すと僕は考えています。
お金をいただいたら、そのコストに見合う価値を提供する。
価値が少なければ顧客が損をします。
価値が高過ぎればオーバーサービスでビジネスの存続が
危ぶまれるかもしれないです。
ビジネスは経済活動ですからそのバランスが
ちょうど真ん中で均衡を取っている状態が理想と言えます。
実際はもう少しややこしいんだけど。
まず『等価交換』という考え方で、
上記のように『ビジネスの姿勢』の行動原理になるわけです。
同時にこのような考え方をしていると、
やったことのないビジネスなどでも予測で
大体の構造を把握することができます。
プラスがあるんだから、ここら辺はマイナスなんだろうと
穴埋め問題みたいに解読していけるのです。
ちょうど、マインスイーパーみたいなイメージですね。
この考え方ができると、
自分のビジネスのロジックを積み上げるときも
プラスマイナスを両方意識できますので
非常に精度が高くなると思います。
また、もう少し大きな観点で等価交換を捉えると
今度は生き方の行動指針になります。
わかりやすいところでいうと、
『お金がたくさんあればあるほど幸せなのか?』
という命題に対する、それなりの答えが
自分の中で出せたり、そういうことです。
現実主義的な立場で言えば、
『お金がたくさんあれば幸せなのか?』
という問いに対しては
『お金をたくさん持ってみないとわからない』
という答えが返ってくるので、結論として
『気になるならその状態に自分を持って行こう』
となるのですが、
じゃあ実際それを目標に頑張ったとして、
その状態になるには大量の時間を要します。
仮にそれで超大金持ちになれたとして、
その時に万が一「幸せになれねぇな」
という結果に至ってしまっては意味がありません。
これはあくまでも僕の考えですが、
おそらくお金が必要以上にあっても
別に幸せじゃないと思います。
もちろん、ある程度のお金は絶対に必要ですよ。
ただ『必要以上のお金』って、
要は『必要なお金』に比べて価値が低いんですよ。
『必要なお金』は必要なものと交換しますから、
コストと価値が釣り合いやすいのですが、
『必要じゃないお金』は必要じゃないものと交換するので
コストと価値が釣り合いづらくなります。
これはご理解いただけると思うんです。
となると、そもそも『お金を稼ぐ』ことにコストがかかりますので
(ストレスを溜める、ヘイトを溜める、人間関係を犠牲にするなど)
相対的にお金を稼ぐコストが多くなりがちで
全体のバランスを見たときにマイナスの方が多くなるのではないか?
と予測することができるのです。
僕自身は個人ビジネスでそこそこ稼いでいたとは言え
億万長者には程遠いレベルです。
それでも、一時期結構な量のお金を稼いでいたときには
上記のようなことを感じたのです。
その経験もあって、今はお金を必要以上に追い求めない。
変な話、落ちているお金があっても拾わない。
それ自体が幸福度を上げる方法だと確信しています。
ちょっとややこしくなってきましたが、
等価交換自体はとてもシンプルな考え方で
プラスがあれば必ずマイナスがある。
それだけです。
だから、例えば美味しい話などがあった際には
等価交換の行動指針を持っていると、
必ずその裏にあるものを考えるようになります。
その上で判断しなければならないということです。
僕はどこまでもわがままに、
自分の幸せを追求したいので
そのために『等価交換』という考え方を
ものすごく大事にしています。
ただ、そうなるとちょっと矛盾が生じてしまいます。
幸せ。というものがプラスなんだとしたら、
そのプラスを得たら、その分マイナスがあるんじゃない?
という理論になってしまうのです。
なので、等価交換の理論をガチガチに捉えると
『何をしても結局一緒だから何もしなくても
何も変わらない』という仏教的な考え方に至るのです。
ただ、僕はここに対してもう一つの行動指針でもって
少し違うアプローチをしています。
相対評価
同じ100万円というお金でも、
その価値は人によって大きく変わります。
年収300万の人にとって100万円はものすごい大金ですが、
年収1億の人にとってみれば、そこまでの大金ではなくなります。
また、両替の方法を知らない、中国の山奥に暮らしている人にとってみれば
100万円は100枚の紙という価値しか持ちません。
その人の状況、価値観、様々な要素で、
『何か』に対する感覚は大きく違うのです。
つまり、100万円という絶対値はあってないようなものなのです。
りんごに対する好みの尺度が人それぞれ違うように、
100万円に対する価値も人それぞれ違い、全く同じ感覚を持つ人なんて
指紋と同じようにまずいないのです。
ですから、僕は世の中に『絶対値』なんてものは存在しないと思っています。
必ず物事は受け取る人間のフィルターを通って認識されます。
クオリアの話になってしまうので割愛しますが
(面白いので気になる人はクオリアでググってみてください)
りんごを見て自分が「赤い」と思っている赤と、
他人が「赤い」と思っている赤が全く同じ赤かということは
誰にも証明できないのです。
逆に言えば、物事は全て『相対的な』ものだということができます。
自分が面白いと思ったものが、他の人はつまらなく感じる。
これは不思議なことでもなんでもなくて、何事においても
その差が非常に見えづらいだけで、絶対にそのような差があるのです。
だから、絶対値で考えるのではなく、相対的な観点で
考えることが重要なのです。
僕は何か物事を押し付けるのが嫌いでして
それは、押し付けというのは自分の中での相対的な評価を
無理やり他人に共有させることだと思っているからです。
なので、説教とかができないんです。
例外として、子供の教育というのは、
成人するまでの過程でその『相対的な感じ方』を教育、矯正するものですから
そこは唯一責任を持って押し付ける部分だと思っていますが。
話が逸れましたが、前述した通り『絶対値』なるものは
原理的にこの世に存在しない。
全て『相対的』に判断されているのだ。
という考え方が僕の中には根付いています。
ここで等価交換の話に戻りますが、
等価交換で得たプラスマイナスは基本的に
自分の中で常にプラマイ0に収束するはずです。
しかし、そのプラスとマイナスに対する感覚は
相対的に判断して価値として現れます。
ですから、自分が相対的に価値を感じるプラスを増やし、
相対的に苦痛を感じづらいマイナスで補填することで
総合的な価値は相対的に向上させることができるのです。
僕の場合は、名声とか富とかのプラスには相対的に
あまり価値を感じません。
なので、そのためにマイナスのコストを払って
プラスを得ると多分相対的に不幸になると思います。
毎日充実した生活を送ること、生活に困らないこと。
逆にこれらは通常よりも多くの価値を感じるので
そこにコストを払っても相対的にプラスを
感じることができます。
このような形で、やるべきことを選び、
目標を設定して、取捨選択をしているのです。
僕がしている行動の99%はこれまで書いた
等価交換
相対評価
で説明できます。
ある意味、これらが僕の心の支えであり、
唯一信じる宗教みたいなものです。
信用貯金
僕の好きな言葉の中に『信用貯金』というものがあります。
果たしてこんな言葉が存在するのかもわかりませんが、
意味的にはなんとなくご理解いただけると思います。
お金を貯金するのと同じように
目に見えない『信用』というものを溜め込んでいく。
その作業こそが僕が理想とする仕事の形です。
具体的にどういうことを信用貯金というのかですが
これまた先ほどの等価交換の話になりますが、
あるサービスをして、いただいた対価以上にサービスの
質が高い場合、顧客はコスト以上の価値を感じるので
満足度が非常に高くなります。
一方、サービス提供者はオーバーサービスをしていることになりますので
コストが先行することになります。
そのコストはお金だけじゃなくて、時間とか諸々です。
僕としては、常にその状態をキープしたい。
そう思って仕事をしています。
等価交換のやり取りを無理やり数値化するとして、
顧客が100のコストを払いサービスを受ける。
こちらは120のコストを支払いサービスをする。
顧客は120-100で20の価値を余分に受け取る。
こちらは100-120で20のコストを過剰に支払う。
この、ちょっとコストを多めに支払っている状態。
が僕の仕事の理想です。
今度は相対評価の話に戻りますが、
僕は基本的に自分が行うサービスに
『やりたくないもの』は選びません。
むしろ『やってて楽しいもの』を積極的に選びます。
ですから、やりたくない仕事をしている人よりも
仕事に対して払うコストが同じであっても
相対的には少なく感じているのです。
ですから、20ぐらいコストを余分に払っても
実際はなんのダメージもないといいますか、
それでも普通に成り立つ価値観をしているし
そういう仕事の仕方をしています。
ということは、特に自分自身が苦しむでもなく、
顧客に少し多めの価値を提供できている。
という構図ができているとも言えますよね。
そして、オーバーした分の価値は、
それがそのまま『信用』となって蓄積されます。
ビジネスで、リピーターさんを作りたい人は
この理論を応用すると、シンプルに考えられると思います。
そうして、信用をたくさん蓄積していくこと。
僕はこれが良い仕事の形なのではないかなと
そう思っています。
実際、そうやって信用を貯金しても、
その残高を確認することはできないし、
好きなときに引き出せるわけでもありません。
でも、僕はそれで良いと思っているし、
仮に死ぬまで貯めた貯金を使わないとしても
またそれもよしと思っています。
人生なんてそんなものだと思うので。
そうはいいながら、そうやって仕事を続けていれば
きっとやってきたことが最後は自分を助けてくれる。
そんな思いもあったりしますけどね^^
人生をクリエイティブする。
今まで紹介してきた行動指針は、元からあったものではなくて
起業してしばらくしてからだんだんと固まってきたものです。
起業するまでの自分は、はっきり言って
その場しのぎというか、その場がよければ全て良し。
的なところがありまして(別にそれも悪いことじゃないですが)
起業してからなんとなくそういう考え方がしっくりこなくて
色々悩んでいた時期がありました。
それで、自問自答を繰り返して今のスタイルに至ったわけですが
そういう経緯ですから、これからも行動指針が変わることは
大いにあり得ることだなって思っています。
で、まぁそれはそのときそのときで未来の自分に
一生懸命考えてもらうとして。
起業してから、そういう行動指針とか、ポリシーとか。
よく考えるようになって、だんだんとわかってきたことがあるんです。
それが
『人生はクリエイティブできる』
です。
よく考えると当たり前のことなんですが、
なんか、なんとなく毎日を生きていると
そんなシンプルなことも忘れちゃうんですよね。
人は決められた人生を台本通りに歩いていくものじゃなくて
台本を自分で作りながら人生という舞台を生きていくことができます。
もちろん、人それぞれ生まれ持った初期位置ってのがあって
それによって書けるシナリオの選択肢が少なかったり
選ぶ舞台が制限されたりと、そういうこともあります。
なんとなく、日本の教育って台本の書き方は教えてくれなくて
もともと存在しない『謎の台本』に沿って生きる方法ばかりを
教えるようにできているような気がします。
でも、誰にでも台本を編集する権利はあるし、
した方がきっと良いに決まっています。
僕の話で言えば、そうやって
『自分の人生はクリエイティブできるんだ』
と気づいた瞬間から一気に視界がひらけたような
そんな気がします。
だから、全ての事柄において能動的に動き、
自分が主体となって人生を動かしていく。
それは劇的な何かである必要はなくって
自分のコントロールできる範囲の
些細な幸せを作るためで十分だと。
今はそんなことを思っているのです。
だから、
等価交換
相対評価
信用貯金
のような行動指針を持ち、
それを元にうまくいくかわからないけれども
人生をより良いものにしようと努力を続ける。
もはやとしぞーはそれで動いているだけです。
ちょっと小難しい話もはさみましたし、
そもそもが長かったので、
ここまで読んでいる方がいるか謎ですが笑
言語化できるかは置いておいて、
こういうものが自分の中にあるかどうかってのが
『軸』を持っているかどうかなんだと思います。
ぜひ、皆さんも自分なりの『軸』を作って、
より良い人生を掴むために、
毎日をクリエイティブしていきましょう^^
最後までお読み頂き、ありがとうございました。