欧米輸入交渉マニュアル

相乗り交渉(欧米・国内も)においては卸を狙う方が成功しやすい理由

2018/05/25

 

今年ももうちょっとで半分おわるーーーー!!

ということで、テンション高めで毎日仕事をしているとしぞーです。

 

本日は『交渉』というビジネスモデルに着目して
メーカーと卸(問屋)の違いについて解説します。

 

意外と大事な考え方です。

ぜひ参考にしてください!!!

 

 

 

交渉も考え方は転売と同じ

 

 

転売である程度結果を出してから
交渉に進む方が多いと思います。

 

ですので『交渉』=『転売』とは違うもの。
と考える場合がほとんどだと思いますが、
交渉も転売も基本的なところでは何も変わりません。

 

仕入れ時に交渉するか、普通に買うかの違いだけ。
本当にそれだけの違いです。

 

特に、相乗り交渉と呼ばれる、
すでに競合がいる中に入っていくモデルに関しては
ほとんど転売と同じ考え方が通用します。
むしろその考え方で取り組んだ方が成功しやすいです。

 

 

その上で。

では交渉と転売を同じ考え方だと捉えると
どういうことに気づくことができるのかって話です。

 

そのために、まずは転売の基本的な考え方を
説明してみます。

 

転売は『すでに販売されている商品を購入し、
利ざやを乗っけて販売するビジネスモデル』です。

ですから、利ざやを乗っけても意味が通る商品じゃないと
成り立たないわけですね。

 

セブンイレブンでサラダチキンを買って
2倍の値段で販売しても誰も買いません。
だって、誰でも半額で買えるものだから。当たり前ですね。

でも、セブンイレブンが銀座にしかないとしたら。
どうしても欲しい地方の人が2倍で買う可能性はありますよね。
(富士山の上でジュースが500円で売れるのも同じ理論)

 

 

せどりであれば、そもそも現地に行かないと買えないとか
希少なので運が良くないと買えないとか。
そのような理由がありますので成り立っています。

 

輸入であれば、英語ができないから買えないとか、
送料が高いから買えないとか、
そのような理由がありますよね。

 

それと同じように、転売で非常に大事なのは
『他の人が見つけられない購入先を見つける』
ことです。

 

輸入転売であれば、日本Amazonと米国Amazonをツールでリサーチして
見つかるような商品は、だいたい薄利です。
これはASINコードが一致している商品を主に扱うので
ツールを使っていれば当然被るし、初心者がリサーチしても
簡単に見つけられる商品だからです。

一方、同じAmazon→Amazonの輸入でも、
ASINが一致していない商品だとどうでしょう。

中にはASIN一致品だけを仕入れている方もいますので
そういう人は競合からいなくなりますね。
商品タイトルや型番などで検索しないと見つかりませんので
リサーチの難易度は多少上がります。

また、ebayで仕入れたらどうでしょう?
僕の経験上、輸入転売プレイヤーの半分は
まともにebayを見ていません。
もちろん、時間効率のためとか色々な要素があるのですが
これは単純に勿体無いです。
ですが、半分近くが見ていないおかげで、
ebayからの仕入れは数字もよく、安定しています。

同じebayの中でも即決価格で購入するのと、
オークションで購入するのとでは
明らかにストレスが違いますので
後者の方が参入者が少ないです。よって、数字が良いです。

さらに、ネットショップまで調べている人は?
ebayでmakeofferしている人は?
アラートまで活用している人は?

 

と考えていくと、同じ単純転売でも
その『深さ』が違うことに気づくと思います。

 

 

このように、同じ転売でも、
その方法によって全く違う仕入れ手法になるわけです。

 

そして、深さがあればあるほど、
数字は良くなる傾向になります。
(利ざやの理由が増えるってこと)

 

これと同じことが交渉にも言えるのです。

 

 

 

メーカー仕入れがダメな理由

 

 

先ほどの理論で考えると、
相乗り交渉においてのメーカー仕入れはあまりよくないと
考えることができます。

 

どういうことか?

 

 

まずは実際にメーカーに交渉するときのことを
想像してみましょう。

 

ある商品があり、その商品を扱いたいと思い、
海外のメーカーを調べました。
メーカーですから、すぐに見つかります。
問い合わせフォームを見つけたのでそこにアプローチ。
後日、返答が来て仕入れることを許可してもらいました。
その条件で計算したところ、Amazonで打っても利益が出ない。
今出品している人たちはどうやって利益出しているんだろう?

 

こういう経験ないですか?

 

 

これってよく考えると当たり前なんですよね。

 

あなたがメーカーに交渉をして、
簡単に条件が提示されたということは、
他のセラーが同じことをやっても
同じ結果になるってことじゃないですか?

では、他のセラーはどのように交渉にたどり着いているか?
あなたがその商品を魅力的だ(データ的に)
と感じたのであれば、他のセラーも同じことを思います。
そして、メーカーを探せば誰でもたどり着きます。
そして交渉をすれば誰でも成約します。

 

そうすると何が起きるか?
そうです。競合過多による価格競争ですね。

つまり、特に何も特別な条件がなく取引できるメーカーは
転売での仕入れと何も代わりがないのです。

 

 

念のため補足しておくと、
交渉で粘って粘って成約したところとか、
かなりMUQが多くて資金があるから取引できたところとか、
そういう場合はまた別です。
このケースでは、誰でも簡単に取れる。を前提にしています。

 

ということは、転売と同じ考え方を当てはめると、
『見つけづらいメーカー』を探す必要があるのですが、
残念なことに『見つけづらいメーカー』なんてものは
ほとんど存在しないんですよ。

 

だってメーカーですからね。
調べりゃ出て来ます。

 

つまり、この理論で考えるとメーカーに
交渉をしている時点で、
競合がわんさかいる場所に飛び込んでいるのと
同じだということが言えてしまうのです。

なんとなく理解できますでしょうか?

 

ではどうすれば良いのか?
そこで出てくるのが卸(問屋)です。

 

 

 

卸を狙う戦略はあり

 

 

メーカーが自社商品を直接顧客に売らないのにはいくつか理由がありますが、
多くの場合、代理店を通して市場に流通して行きます。

 

間に何箇所中継地点があるかはメーカー次第ですが

メーカー → 一次卸 → 二次卸 → 小売店 → 顧客

のような形で商品が動いています。

 

ここでいう『一次卸』『二次卸』を狙うのは
戦略的に理にかなっていて効果的です。

 

具体的に何が理由で効果的かですが、
これも転売の考え方を当てはめるとわかりやすいです。

 

まず単純に、メーカーを見つけるよりも
卸を見つける方が難しいですよね。

それに卸ってメーカーにつき1箇所ではなく
何箇所も存在していたりします。
二次卸まで含めればなおさらです。

探すのが難しく、選択肢も多いとなれば、
交渉先が分散されます。
そこに差が生まれるということです。

 

すごく極端な言い方ですが、
転売で言えばASIN一致品を扱うことが
メーカー商品(簡単に仕入れられるところ)
を扱うことと一致するわけです。

 

だったら、他の人には見つけられない可能性があり、
他の人がそこまで見ていない可能性がある卸に
照準を絞った方が意外にもうまくいったりすると言う
メカニズムです。

 

具体的な手順まで書くと長くなりますので
ざっくりとしか書かないですが、
大体は

 

メーカーへ交渉(と同時に卸もピックアップ)
↓ ↓
↓ メーカーで成約 → 一応卸にも交渉してみる

メーカーから断り

どこに卸しているのは教えてもらう
(これが結構な確率で教えてくれる)

そこに交渉

 

と言う感じ。

 

 

ですので、どちらかと言うと
一番最初のメーカーへの交渉はむしろ断られたいわけですね。
成約すれば仕入れができるかもしれないけど、
と言うことは他の人も普通に扱えちゃうわけですので。

断られた方がその後の交渉に期待感を感じるわけです。

 

こうやって、着地点への考え方をちょっと変えるだけで
まるでやっていることに対しての印象が変わります。
ぜひ参考にしてみてください。

 

 

 

結果論としてもこの説は証明できる

 

 

実際、僕が知っている方、今まで指導している方の中で
そこそこの結果以上を出している方。
(大体利益で50万以上を『交渉だけで』1年以上継続している方)
の話を聞くと、面白いほど卸からの仕入れが多かったりします。

 

メーカーからの直仕入れは皆無で、
卸オンリーの仕入れで1年以上稼いでいる。
と言う方も沢山いらっしゃいます。

 

普通に考えると、メーカーから仕入れるのが一番って気がしますが
今回の記事のような観点で考えると
もしかしたら違う考え方もあるかもって思っていただけると思います。

 

 

何度も書きますが、もちろんそもそも攻略が難しいメーカーなどは
取引ができればそれだけで大きな利益につながります。

また、最初は競合だらけで薄利のメーカーでも
長く付き合うことで特別な条件を引き出すこともできるでしょう。

 

ですが、特に交渉を始めたばかりの頃は
特別な条件をもらえる、または他の人が取れないメーカーを取る。
そんな恵まれた環境にいる人ってまずいないじゃないですか?

 

そう言う意味でも、最初はあえて卸に着目するのは
むしろ王道かと思います。

 

 

僕の感覚としてはメーカーとの取引は
その規模ではなくて次のステージから。
と思ってます。

 

総代理とか、独占販売権とか。
その辺りになってくるともはやメーカーじゃないと
実現できない部分ですからね。

ですから、最終的にはそこがもっと先になるのは間違いないですが
まだその準備が(資金・経験・環境)整っていないうちは
そこまでメーカーにこだわらなくても良いと思います。

 

 

今回は欧米ベースで解説をしましたが、
これは国内にも同じことが言えます。

事実、国内交渉をしているとメーカーとの取引が簡単にできるのですが
取引しているだけだと薄利すぎてキツイです。

一方、すでに僕自身も国内の問屋さん数社とおつきあいがありますが
そこから入れている商品だと、利益率40-60%ぐらいのものも
普通にあります。そして売れます。

 

 

ここに書いたことが全てではないし正解かもわかりませんが
少しだけインプットしておいても損はない内容かと思います。
ぜひ参考にしてください!

 

 

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